海のような広い心を持って生きる 蒲田敏子(鎌倉彫師範)

〝人生百年時代〟を迎え、第二、第三の人生をどう生きるかが切実に問われている。そんな中、今年100歳を迎えた横浜市在中の蒲田敏子さんは、病気知らず医者知らずで、いまなお鎌倉彫の師範や地元コーラス隊のメンバーとして生涯現役の充実した毎日を送っている。楽しいこと、苦しいこと、辛いこと……100年の人生の山坂を越えてきた蒲田さんが語った、いつまでも健康でイキイキ輝いて生きる要諦とは——。

やっぱり人生で一番大事なのは心のあり様、心の素直さ、誠実さ、我慢ですね

蒲田敏子
鎌倉彫師範

 この自宅から三浦半島を望む美しい海と富士山が見えるんです。ベランダから太陽に手を合わせ、海に手を合わせ、大好きな富士山に手を合わせる。これが私の毎朝の勤め。あの海のような広い心を持って残された人生を生きていきたい。これからも「だいじょうぶ」、そしてすべてに手を合わせてありがとう、ありがとう……。

プロフィール

蒲田敏子

かつきた・としこ――大正10年神奈川県横浜生まれ。昭和9年横浜市立大岡尋常小学校卒業。14年神奈川県立横浜第一高等女学校(現・県立平沼高校)、16年神奈川県女子師範(現・横浜国立大学教育学部)卒業後、横浜市立磯子尋常高等学校教諭。30年より和田翡峰氏に、43年より星野光雄氏に鎌倉彫を師事。同年鎌倉彫菊花賞受賞。50年鎌倉彫師範免許。59年アメリカ大使公邸にて小作品展・デモンストレーション。


編集後記

今年100歳を迎えた鎌倉彫師範の蒲田敏子さん。取材では、背筋をぴしっと伸ばして椅子に座られ、ご自身の歩みを些細な出来事まで滔々と語ってくださり、そのバイタリティ、記憶力に圧倒されました。一番大事なのは心のあり様、誠実さ、そして我慢とおっしゃる蒲田さんの100年歩みに、生きる力をいただきます。

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